代表挨拶

日本アミロイドーシス研究会代表幹事 池田修一

 アミロイドーシスは一般の皆様にとって馴染みの薄い病気であります。また、医学会でも長年治療法の無い疾患とみなされてきました。アミロイドーシスという病気はアミロイド細線維と呼ばれる絹糸のような形をした異常蛋白が全身の種々な処へ沈着して、その組織または臓器の機能障害が生じる疾患の総称です。アミロイドの基となる蛋白は20種類以上あり、病気の発生様式も種々ですが、アミロイドが沈着しやすい身体部位は脳、心臓、消化管、腎臓、末梢神経です。

 わが国ではアミロイドーシスは厚生労働省が指定する難病の一つであり、また厚生労働省特定疾患アミロイドーシス調査研究班という専門家が集まるグループで長年に渡って精力的な研究が行われて来ました。その結果、わが国のアミロイドーシス研究はアジア諸国の中では唯一、欧米の先進国と肩を並べることができるレベルにあると言えます。さらに過去十数年間の研究進歩により一部のアミロイドーシスは臓器移植、薬物療法等により治療可能となりました。今後、近未来的にアミロイドーシスに対する新規薬物または遺伝子治療の導入も検討されております。アミロイドーシスは今や不治の病と諦める疾患ではなくなりました。しかし患者さんに対して適切な治療を行うためには、正確な診断を発病早期に行うことが不可欠であります。

 そこで今回、アミロイドーシスの成因と病態、診断法、治療法を広く理解してもらい、同時にわが国のアミロイドーシス研究を一層活性化する目的で、『日本アミロイドーシス研究会』を立ち上げました。本会は当面、年1回の研究会を開催して、研究者同士の情報交換を促進することを考えております。皆様、御参加と御支援のほどを宜しくお願い申し上げます。

平成25年4月 吉日

 
 

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